春日部から、じゃがいもと玉ねぎがとどきました。
80代のご夫婦が自家用に栽培してるジャガイモと玉ねぎです。
ふとした、ご縁があって、送ってくださったんです。
ふたを開けて、玉ねぎとじゃがいもをみたとたん、「地の恵み」ということばが浮かびました。
スーパーで売ってるじゃがいもや玉ねぎだって地の恵みに変わりないのに、
清算用かごに入れるとき、
(地の恵みを一袋購入)なんて思いません。
「商品」というイメージが先立ちます。
当然といえば当然だけど…。
じゃがいもも玉ねぎも、選び抜かれた味のよい品種みたいです
じゃがいもも玉ねぎも、どちらも新鮮なのはいうまでもないけれど、品種も選び抜かれた味のよいものみたいです。
じゃがいもは、生のまま包丁を入れると、水分がじわっとしたたるほどみずみずしい切り口が、黄色みがかっていて、ビタミンCたっぷりなんだろうな、とおもわせます。
玉ねぎは、大きすぎず程よい大きさです。
玉ねぎはとりあえず生(なま)で
玉ねぎは、生でスライスしてサラダや、サッと冷水に入れて絞ったのにカツオ節をたっぷりのせて、だし醤油なんかでおいしくいただいてます。
カツオ節であえたのを、いちぶ分けておいて、ちょっぴりマヨネーズを足すと、これはワインにも合います。
じゃがいもは、もちろん、じゃがバタで
じゃがいものつかいみちの広さは、ひとまなんかがいまさらいうのもなんなので、いいませんが。
とりあえず、まずは、じゃがバタで。
じゃがバタ:
じゃがいもは火が通ったのを手で割ると、ほっこりきれいなクリーム色でした。
そこへ冷やしバターをひとかたまり載せると、たちまち溶けて、甘く香ばしい湯気が…。
ああ! ほくほくホクホク…ほおばると、至福のときが…。
じゃがバタにするといくらでも食べられちゃう……^^。でも、
(まずい!
この歳で太ると、健康にたちまち黄信号が点灯しちゃう!!)
と気づいて、急ブレーキをかけました。
ブレーキをかけ、つよく決心しました。
じゃがバタは、日に一個だけ、と…。
そして、
そうだ、玉ねぎとスープにしよう!
スープなら、ちょっとくらい食べ過ぎたって太らないはず。
野菜スープ:
じゃがいもの乱切りに、玉ねぎの乱切りを加え、ベランダの小庭(まあ、いっぱんには植木鉢ともいいますが)から摘んできたパセリと、しなびかけてた人参の、かろうじて50代の若さが残った細胞部分を選んでスライスしたのをくわえ、じゃがいも・玉ねぎたっぷりの野菜スープにしました。
じゃがいもも玉ねぎも高騰してる昨今、ちょっとリッチな野菜スープです。
翌日…野菜スープは肉を足してカレーに
肉入りスープとカレー:
翌日は、食べきれなかった野菜スープに、豚肉を足して肉入りスープに。
肉入りスープの一部は、とうぜん、カレーにも流用したのはいうまでもありません。
ポテトサラダ:
きゅうりとゆで人参に玉ねぎのスライスもくわえて、定番のマヨネーズ冷製ポテトサラダも、もち、作りました。
ジャガイモと玉ねぎの栄養
ところで、玉ねぎとジャガイモの栄養って、正確なとこどうなの?という疑問がわいて
調べてみました。
玉ねぎの硫化アリル:血液をサラサラにするのは硫化アリル<
たまねぎの独特のにおいの主成分に硫化アリルという成分があります。
たまねぎの摂取は血液をサラサラにするといわれていますが、それは硫化アリルの一種であるプロピルメチルジスルフィドによるもので、コレステロールの代謝促進や血栓予防に効果があるといわれています。
参照:https://japancrops.com/crops/potato/nutrients
<コレステロールの代謝促進や血栓予防に効果がある健康効果満載の硫化アリルを逃さないために<
玉ねぎの香り、辛みの成分の硫化アリル。
玉ねぎを切ると目が染みるのは「硫化アリル」が関係しているそう。
で、この辛み、体にいい作用がたくさんあるらしい。
硫化アリルは、
・糖質の代謝に関係するビタミンB1の吸収を高める作用がある
・空気に触れるとアリシンという成分になり、コレステロールを代謝したりや血液をサラサラにする働きをする
なので、ビタミンB1の多い豚肉、うなぎ、玄米、たらこなんかといっしょに食べると効果的らしい。
それから、みじん切りやごくうすスライスとか、できるだけ断面を多くして使うのは食べ方なんだって。
その他役に立ちそうな情報は、
「玉ねぎの切り方は、繊維に対して直角に切る」
玉ねぎを切る際に、繊維(玉ねぎに入っているスジ模様)の向きに対して「直角に」包丁を入れる。こうすることで空気に触れる断面の面積が大きくなり、辛み成分が抜けていきやすい。逆に、繊維に沿うように切ると、辛み成分が強いまま残るのです。
「サラダや生で玉ねぎを食べるときは「切ってから水にさらす」ようにしている方も多いのではないのでしょうか。実は、硫化アリルは、水溶性のため水にさらすと減ってしまいます。また、熱にも弱いため、加熱によっても減少します。生で食べるときは、水にさらす時間を短くするようにしてください。
硫化アリルは揮発性があるので、空気にさらすだけでも辛みが飛びます。切った玉ねぎをお皿に広げて、断面を空気に触れるようにして15分ほど放置するだけ。水にさらさなくても辛みが和らぐ方法です。」
参照:https://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/vitamin_b1.html
https://nestle.jp/nutrition/product/isocal/knowledge/nutrients/004/
https://www.olive-hitomawashi.com/column/2018/09/
おじいさんは、若いころオートバイを走らせてた集団のリーダー
春日部の畑を耕す送り主はいま、90歳近い温厚なおじいさんですが、
若いころは集団でオートバイを走らせるリーダーだったそう。
ただし、正義漢で、リーダーとして、他人の迷惑になることはしなかったし、メンバーにもさせなかったと、いまは70代で末っこの弟さんから聞きました。
弟さんには、いくつになったって自慢の〈お兄ちゃん〉なんですね。
今回、奥さんには、ほぼ10年ぶりでお会いする機会もありました。
瘦身の体が、ひとまわり小さくなっていましたが、とてもお元気でした。
そして、なんだかうれしそうだったんです。
「あのね、おじいさんが籍を入れてくれたのよ」離さずにいられないという思いを目にみせて、はずんだ声でいったのです。
「…!!」
突然告げられて、何もいえませんでした。
おふたりが内縁関係だったなんてまったく知りませんでしたから。
「こんな歳になってね~」とニコニコし、「とつぜん、籍入れるからって…」いわずにいられない喜びを、精いっぱい抑えた口調です。
ようやくこちらにも、奥さんの喜びがジワリとつたわってきましたが、
それでもあえて聞きました。
「だって、お子さんがいらしたでしょ?」
「ふたりね」
(ふたりも!)
…それなのに、入籍してなかったんですか?!ということばは、もちろん口にはしませんでした。
お会いしてる間中、奥さんのこころは、春の光に満たされているようで…。こういう幸福もあるんだな、となっとくできたので。
若かったころのおじいさんは、きっと精悍で魅力的だったのだろうと、いまは好々爺の顔をおもいうかべました。
オートバイの後部でがっしりした若い日のおじいさんの腰に腕を回してうれしそうにしがみついている、若いころのおばあさん…。
おじいさんにはほかにも好きな人がいて、でも結局いっしょになったのが今のおばあさんだったのかも? なんて。
じゃがいもと玉ねぎがとどいたのは、奥さんにお会いした数日後のことでした。
春風を抱いたような奥さんの気もちが、開けた箱からふわりとひろっがったような気がしました。
短歌
リーダーでオートバイ駆りし若き日の勇姿は老いて畑に鍬振る
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